連覇をもたらしたアメリカ3つの強さ | バスケットボールの大会・スクール|Basketball Club DUNK
ニュース 14.09.17

連覇をもたらしたアメリカ3つの強さ

2014年バスケ世界選手権(FIBAワールドカップ)アメリカVSセルビアの決勝は129ー92でアメリカが2大会連続5回目の優勝を果たしました。

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ここで、アメリカの強さで印象的だった3つをピックアップして振り返ってみたいと思います。

 

1,勝負所のシュート決定力

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アメリカは、特定の選手に頼らず、試合前半のうちにそれぞれの役割を明確化していき、3クォーター以降から突き放すという試合展開で対戦国に付け入る隙を与えませんでした。

 

各プレイヤーのシュート確率が高かったのはもちろんですが、ステフィン・カリーとクレイ・トンプソンの3ポイントが効果的に決まっていました。

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【平均3ポイント成功率】

カリー:43.8%

トンプソン:41.5%

 

彼らはNBAゴールデンステイト・ウォリアーズのチームメイトで、シュートが決まった時、リングにボールが当たらず、ゴールネットが水しぶきに例えられ、「スプラッシュブラザーズ」と呼ばれています。各国とも試合前から注意していたにもかかわらず、普段と変わらず決められる安定感はNBA屈指の高い成功率を誇るコンビである証明を果たせたといえます。

 

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ほかにも、ジェームス・ハーデンが41.4%、今大会MVPのカイリー・アービングは60.9%と驚異的な3ポイント成功率で試合を優位に進めることができました。

 

また、チーム全体のフィールドゴール成功率52.3%は出場国のなかで唯一50%以上(2位はセルビアで49.8%)で、精度の高いシュートが優勝をもたらしたといっても過言ではないでしょう。

 

 

2,ポジションにとらわれない堅守速攻型の布陣

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アメリカは、現在のNBAや強豪国で主流ともいえる、走力が高く、複数のポジションをこなせるユーティリティプレイヤーを積極的に選出しました。スタメンでは、SF(スモールフォワード)とPF(パワーフォワード)をアンソニー・デイビス、そして、ケネス・ファリードがPFとC(センター)として、素晴らしい働きを見せ、「チームUSA」の象徴ともいえる存在でした。

 

特に、ファリードのオフェンスリバウンドは1試合平均3.9と突出していました。セカンドチャンスを得られるという期待と信頼がアウトサイドプレイヤーの自信となり、シュート成功率の高さへとつながりました。

 

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3,チームケミストリー

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今回の大会、対戦チームとの得点差は、平均33.0点と世界選手権では歴代2位の数字でした(1位は94年の37.7)。

 

接戦の場面でも動じず、得点差を広げられたのは、ケミストリー(結束力)の強さであり、チームをまとめてきたHC(ヘッドコーチ)のコーチK(マイク・シャシェフスキー)、統括責任者のジェリー・コランジェロ、アシスタントコーチに入ったシカゴ・ブルズHCのトム・ティボドー、そのほかスタッフ全員の努力とそれに応えた選手たちの活躍が、バスケットボール王国の強さを証明する形となりました。

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ベストメンバーとは言えなかったアメリカの連覇で終わった2014年のバスケ世界選手権(FIBAワールドカップ)。ほかの国々はアメリカの強さからたくさんの収穫を得たことでしょう。

 

2年後の2016年にブラジルで開催されるリオデジャネイロのオリンピックに向けて、所属するリーグや各チームで経験を積み、また素晴らしい熱戦を世界のバスケットボールファンに届けてくれることでしょう。

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